昨年6月のSPIDER zeroの発売以来、多くの方々に高い評価をいただくとともに、地上デジタル放送対応が待ち遠しいという声を頂戴しました。私たちスタッフ一同、地デジ対応版SPIDERへの熱い思いをさらに燃え上がらせ、また、SPIDERの可能性を信じていただいている皆様に深く感謝しております。
現在、私たちの事業は法人のお客様が主です。しかし、SPIDERはもともと、一般家庭での普及を目指して開発していたものです。ここで一般家庭向け・地デジ対応版SPIDERの計画について、また私たちがどのような想いでSPIDERを作っているのかについて、お話させていただきます。
私たちはテレビが大好きです。
テレビの歴史は、そのまま日本の優れたクリエイターの歴史でもあります。テレビ放送開始以来、日本の最も優秀なクリエイターの溢れんばかりの才能がテレビコンテンツの制作に注ぎ込まれ、見る人を楽しませてくれました。しかし、日本が豊かになり、テレビ以外のメディアや娯楽も増えてくるにつれて、テレビ以外の時間の過ごし方も増えてきました。それでも、一方的に「テレビは面白くない」と言い放つ人には私たちはどうしても賛成することができません。
テレビは面白いのです。
ただ、この50年余りの間に変化しなかった部分で、生活者のライフスタイルや価値観と合わなくなってきている部分がテレビにはあります。テレビは面白いけど、便利じゃないのです。「利便性」は現代社会の必須要件です。それを満たしていないという理由だけで、テレビから人が去っていき、全体のパイが縮小して日本で最も優れたコンテンツを製作する人たちにお金が回らないことになることは、この国にとって大きなマイナスです。そんなことは何としても避けなければなりません。
SPIDERを使うと、テレビを見る時間が増えます。好きなときに好きな番組を見ることができます。気に入ったCMのシリーズ全部を見ることさえ可能です。大事な試合中継の録画が失敗しないように気に留めておくストレスからも解放されます。自分のペースにテレビを合わせられるのです。また、今まで自分では気づいていなかった貴重な映像を誰かが教えてくれたり、売り出し中のCM女優をオススメしてくれたりします。毎日、新たな出会いがたくさんあり、飽きることがありません。リビングでテレビのスイッチを入れるだけで、こんな最高のエンターテイメントが気軽に体験できるのです。それが、利便性とコミュニティパワーを手に入れた「新しいテレビ」だと感じています。
このように私たちは、視聴者のひとりとして便利で面白いテレビの視聴体験をしたいと願っています。そして同時に、この新しいエンターテイメントが一過性ではなく持続していけるようにビジネスモデルを作っていかなければならないと考えています。つまり、「視聴者」を中心に考えながらも、「放送局・コンテンツ制作者」、「広告主」も含めた3者がWin-Win-Winとなる関係を築くということです。
「視聴者」は利便性を手に入れる。「広告主」は、大きな発信力を持つテレビに宣伝予算と販促予算を合理的に配分できるようになり、「放送局・コンテンツ制作者」にフェアにお金が配分されていく。そのことによって、より良質なコンテンツを制作できるようになる。私たちはこのような「テレビの次の50年」を夢見てSPIDERの開発をしています。
デジタル放送に対応した家庭用のSPIDER(仮称“zero1”)は、2011年内の発売を目指して開発を進めています。現在、SPIDER zeroをご家庭でお使いいただいている皆さまの様々なフィードバックをもとに、より便利で洗練された製品・サービスを開発していきます。
“zero1”の仕様はまだ確定しておりませんが、もちろんハイビジョン対応でSPIDER zeroと同様に一週間の全番組の録画を可能にします。ただし、現行のSPIDER zeroよりもずっとコンパクトで、消費電力も抑えたものになります。さらに価格面でもかなりお求めやすくする予定ですのでご期待ください。なお、現在のSPIDER zeroのユーザーの皆さまには、“zero1”のモニターとして、先行的にお使いいただくことを考えています。
SPIDER PROならびにzeroでは、ユーザーインターフェースを高く評価していただきました。レスポンスの速さと直感的な操作性を気に入っていただいたのだと思います。もちろん、“zero1”でも目指すものは変わりません。現行のSPIDER以上のレスポンスで、「地デジは動作がもっさり」という常識を覆します。また、16:9のハイビジョンという特性を最大限に生かし、より直感的で心地よいインターフェースの完成形を目指します。
最後に、SPIDERの最大の特徴である「テレビがより楽しくなる」ためのサービスの開発です。ここで私たちが考えているのは、テレビでネットが見られたり、オンデマンドで映画が見られることではなく、テレビのコンテンツと連動した、「テレビでこそ、やる価値のあるサービス」です。まだお話できる段階にはありませんが、きっと皆様にワクワクしていただける、様々なアイディアを考えています。
現時点でお伝えすることができる“zero1”の内容はこれくらいです。
以上、私たちが何のためにSPIDERを開発し、どんな想いで家庭用を目指しているのかをお話させていただきました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。