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HDDレコーダー誕生!

当時はまだハードディスクの記憶容量は16GB程度でした。しかし、過去のハードディスクの容量増加の事実から、5年後には日本では全てのテレビ番組が1週間分蓄積できるようになることが予想できました。そこに当時爆発的に普及を始めたインターネットを接続すると、テレビとの「新しい接し方」が始まるはずです。
そう考えた有吉は、これはテレビ放送が始まって以来、家庭用ビデオが生まれて以来のライフスタイルの変革の可能性だと感じ、株式会社パワー・トゥ・ザ・ピープルを起業しました。

Webサービス開発、
最初のメーカーまわり

起業当初はハードウェア(製品)を作ろうとは思っていませんでした。なぜなら、ハードディスクの大容量化によって5年後には「全録」できるレコーダーは当たり前になっていると考えたからです。そこで、パナソニック、東芝、シャープ、日立などの家電メーカーに対して全録レコーダーとインターネットサービスのアイデアを提案しました。ハードウェアは作ってもらい、こちらはテレビを楽しく見るためのWebサービスを提供する役割分担です。
当時、このアイデアは受け入れてもらえませんでした。そこで一旦、ハードウェアの件は棚上げにし、ユーザーによる商品評価サイト「PTP」を立ち上げ、映画などのレビューをユーザーから集める事業を始めました。これは将来、テレビやCMなどのコンテンツの選択にはユーザーのクチコミが大きな影響力を持つと考えていたからです。

ところが、この商品評価サイトだけでは事業としてうまく行きませんでした。そこでもう一度、全録ができるハードディスク・レコーダーを開発してもらえないかと家電メーカーまわりをしましたが、返って来た返事は2000年当時と変わりませんでした。

苦渋の選択
~自社開発スタート

ここで、会社を清算するか、もう一度夢にかけてみるかという選択に迫られました。
深く悩みましたが、やはり夢を諦めることはできず、自らできるところまでハードの開発をやってみるという結論になりました。今まで何度も家電メーカーに提案をしましたが、全てが紙の企画書とアイデアだけの提案だったことを反省しました。これでは技術者は興奮しない、やっぱり、動くものを作って、ある程度のユーザーを集めて盛り上がり、「ほら、こんなに面白い世界が開けます」というところまで持って行かないといけない。そう思って、自らのリスクで扉を開けてみようと決意しました。

SPIDERの完成
~法人事業のスタート

2006年には最初のSPIDERが完成しました。しかし、開発した最初のハードウェアであり、価格も高く、2011年には地デジ化が迫っているため、発売しても4年程度しか使っていただけません。何よりベンチャー企業であるため、一度悪いイメージがついてしまえば、二度とチャンスは訪れないだろうという思いがありました。

そこで戦略を変更し、コンシューマー用SPIDERは地デジ化後に延期し、まずは法人用にSPIDERを販売することにしました。これが、SPIDER PROの誕生です。

zeroの発売
~「とくダネ!」でテレビ初登場!

法人事業をスタートさせて間もなく、映像関係のプロフェッショナルの方々や企業の宣伝部の方などからのご要望が強く、ご家庭でSPIDER PROを使うプロの方が増えてきました。また、本格的にコンシューマー版SPIDERを開発するためのモニターとして、台数限定で一般家庭用にSPIDER zeroを販売しました。

フジテレビ「とくダネ!」で地上波テレビ放送では初めてSPIDERをご紹介いただき、以降、雑誌 Pen の「CREATIVE AWARDS 2008-2009」やCNET JAPAN主催による 「Tech Venture 2008」などで表彰されました。

SPIDER PROユーザーの拡がりとコンシューマーに向けた開発

NHK、日本テレビ、TBS、フジテレビなどの地上波の番組でSPIDERをご紹介いただいたり、佐々木俊尚氏、林信行氏をはじめとしたジャーナリストや評論家の方々からもその著書や講演において言及されることも多くなりました。これに呼応するようにユーザー企業からの評判が広がり、SPIDERの認知は一気に拡大して法人のお客様が300社を越え、プロフェッショナル市場ではデファクトとなりました。導入企業は、一般企業の広報部、宣伝部を中心に中央官庁、地方自治体、放送局、広告代理店など幅広い業界で利用されています。

この頃より地デジ版のSPIDERおよびコンシューマー版のSPIDERの開発に着手しましたが、マザーボードの開発や地デジの暗号化処理、ソフトウェアの1からの作り直しなど、難易度の高い課題が山積していました。また、一般家庭への販売を考えて、デザイナーには日本を代表する工業デザイナーの柴田文江氏を起用しました。

2011年5月地デジ版SPIDER PROを発売し、約350社の法人ユーザーに対して2011年7月24日の地デジ化切替を無事に完遂しました。以降も法人市場では、唯一無二のサービスとしてお客様から信頼と評価をいただき、成長しています。

コンシューマー版のSPIDERに対する期待は高く、週刊東洋経済「スマートテレビがやってくる」でSPIDERを特集して取り上げていただいたり、テレビ大阪「たかじんNOマネー」やフジテレビ「新・週刊フジテレビ批評」、「めざましテレビ」ではスタジオにSPIDERを持ち込んでの番組収録・生放送が行われました。また、日経トレンディ1月号(2011年12月3日発売)「新製品完全テスト」では、全録レコーダー部門にて東芝のREGZAサーバーをおさえて最高評価をいただきました。

しかし、完璧を目指すために年末に予定していたコンシューマー版SPIDERの発売を延期し、「全録離脱宣言」を発表しました。

歴代SPIDER一覧
2007年 SPIDER PRO(アナログ版)

2006年テストマーケティング開始。当初は家庭用として開発していましたが、法人用へと転換し、企業の広報部、宣伝部などへ向けて販売を開始しました。(販売は終了しています)


2008年 SPIDER zero(アナログ版)

将来的な家庭用SPIDERの開発のためのテストマーケティングとして一般家庭に限定販売しました。テレビや雑誌で度々取り上げられ、雑誌Penなどでアワードを受賞しました。(販売は終了しています)


2011年 地デジ版 SPIDER PRO

2011年地デジ化に際して法人用に発売しました。
現在、500社を越える企業で毎日活用されています。
(販売中)


発売準備中 SPIDER(一般家庭用)

これまでのSPIDER PRO、SPIDER zeroのテスト販売などの経験を生かし、様々な改良を行い、一般家庭用として完成しました。
家庭用として最大の課題であった本体の大きさと音の問題を解決しました。
(現在、発売準備中です)


SPIDER ???

未発売のSPIDERです。一般家庭向けとして開発しましたが、事情により発売を見送りました。